血液の健康状態
- 貧血の症状を感じるが、本当に貧血かどうかハッキリしないとき
- 貧血だが、血液の状態を具体的に数値で知りたいとき
- 他の病気を疑っているとき
- そのほか、献血時や健康診断時など、偶然の血液検査
血液検査に関しては、数値で具体的に結果があらわれるため、基準値と比較することで正常・要検査・要医療が明確に分かれます。
貧血の疑いがある方、貧血にお悩みの方は一度、血液検査をしてもらうのも良いでしょう。
実は血液検査で調べられる項目数は、2,000個以上もあります。
健康診断でも、通常の血液検査でも目的に合わせて、検査対象を絞って血液検査を行います。
一般的な健康診断では、
- 赤血球や白血球などの数や濃度
- 血糖、中性脂肪、コレステロールの値
などを中心に20〜30項目を調べます。
貧血を判断する3つの血液検査項目
- .ヘモグロビン量
- .赤血球の数
- .赤血球の割合
これらの項目は健康診断の血液検査でも調べる項目です。
健康診断を行った際には注意してみてみましょう。
また、献血時にも7項目の生化学検査成績と8項目の血球計数検査成績を教えてくれますが、その中に上記3項目も含まれています。
ただし、事前に通知を希望する必要があり、献血から約2週間後に郵便での連絡になります。
表記により多少表現が変わることがありますが、
- Hb(ヘモグロビン量)
- RBC(赤血球の数)
- Ht、ヘマトクリット量(赤血球の割合)
血液検査の表から、これらのキーワードを探してみてください。
各血液検査項目の判断基準値は?
先述の3つの検査項目をもとにして、正常か貧血かを判断するための具体的な基準値をみていきましょう。
Hb(ヘモグロビン量)の基準値
成人男性の場合 | 13.5〜17.6g/dl |
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成人女性の場合 | 11.3〜15.2g/dl |
ヘモグロビンとは、血液の赤く見える色素のことです。
100ml(1dl)あたり、ヘモグロビンがどのくらいあるかを判断します。
ただし、年齢や状況により、貧血と判断される値が変わります。
例えば、以下のような具合です。
中学生の場合 | 12g/dl以下 |
---|---|
幼児、小学生、妊婦、高齢者の場合 | 11g/dl以下 |
妊婦さんの場合、体液が全体的に増えるため、ヘモグロビン量の割合が減り、基準値が下がります。
また、高齢者はヘモグロビンの生成能力が減るため、同様に基準値が下がります。
RBC(赤血球の数)の基準値
成人男性の場合 | 427万〜570万個/マイクロリットル |
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成人女性の場合 | 376万〜500万個/マイクロリットル |
マイクロリットルをわかりやすく表現すると、一辺が1mmの立方体です。
その中に、400万〜500万個の赤血球があるので、相当小さいことがわかります。
赤血球は酸素や二酸化炭素を運ぶ、運搬の役割をします。
当然その赤血球が減ってしまえば、貧血になり、動悸や息切れといった酸欠状態になってしまいます。
貧血の目安としては、男性は400万個/マイクロリットル以下、女性は350万個/マイクロリットル以下です。
Ht、ヘマトクリット量(赤血球の割合)の基準値
成人男性の場合 | 39.8〜51.8% |
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成人女性の場合 | 33.4〜44.9% |
ヘマトクリットとは、一定量の血液の中に赤血球がどのくらい含まれているかを割合で表したものです。
血液といっても赤血球以外にも、
- 白血球
- 血小板
- 血漿
などもあり、それら全体を含めて、赤血球の数ではなく割合を調べるものです。
当然、貧血になると、赤血球の割合は減るため、ヘマトクリットも当然ながら下がります。
これら3つの血液検査項目を中心に、貧血かどうかの確認を行います。
血液検査をしてもらうには?
基本は、内科で血液検査をしてもらうことです。
検査費用をかけずに血液検査を行う方法として、献血という手段もあります。
献血前の血液検査で、貧血の可能性が高いと判断されると通常の献血は行えないため、そこで判明します。
また、事前に希望すれば先述のように、主項目については献血の約2週間後に郵便で教えてもらえます。
ですが、本来、献血を血液検査として使用することは認められていませんのでご注意ください。
あくまで、献血にいったついでに検査してもらうようにしましょう。
あるいは健康診断を待つ方法もあります。
ですが、貧血の裏側には、他の病気や症状も潜んでいることもたくさんあります。
検査を先延ばしにすると、病気や症状を進行させてしまう恐れもあります。
何か体調が優れない、と思ったら貧血に限らず、まずは病院に行きましょう。
貧血が美容に与える影響を知っていますか?
貧血は体中に酸素が不足した状態。
肌のハリツヤが失われ、抜け毛や枝毛の原因にもなります。
もちろん疲れやすさ、スッキリしない目覚めなど日常にも影響があります。
できるだけ早く対策しましょう!